織田信長のところにいた黒人奴隷の弥助のことを知っているひとは多いと思いますが、今とんでもない展開が世界で起きています。
ある日本の大学で准教授をやっている外国人(イギリス人)が弥助の架空のストーリーを本として出版しています。
タイトルは『最強の黒人侍弥助』
それを歴史的事実と言い出して本当の日本の歴史として広まりつつあります。そこから波及してゲーム・漫画・など色々使われ始めました。このことによって、『歴史を捻じ曲げるな』といって署名運動にまで発展しています。
今回はこの問題とトーマス ロック リーについて解説していきます。
ことの発端を作ったトーマス ロック リーとは
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ロックリー トーマス
Thomas Lockley日本大学法学部准教授
プロフィールビデオメディア掲載記事
日本大学法学部准教授。2019年にロンドン大学東洋アフリカ学院(SOAS)客員研究員。担当教科は歴史と英語、特に国際的視野に立った日本史を扱う。
日本やアジアの歴史に関する多くの研究も行なっている。2017年1月に初の著作として、織田信長に仕えた弥助についての書籍『信長と弥助 本能寺を生き延びた黒人侍』を刊行。
2019年4月にGeoffrey Girardとの共著、African Samurai: The True Story of Yasuke, a Legendary Black Warrior in Feudal Japanを米国にて刊行。イギリス出身、日本在住。
TUTTLE-MORI AGENCY AUTHORS
トーマス ロック リーは鳥取の小学校で英語のサポート講師をしていました。現在は日本大学法学部准教授として働いています。大学での担当教科は国際的視野に立った、日本史と英語です。
間違った歴史を広めようとしている人が日本史と英語を教えて大丈夫なのかしら?
トーマス ロック リー 『弥助』ってどんな本
2019年5月にアメリカ向けに英語で出した書籍が問題になっている理由
- The true story (真実)と表記してあり、海外のAmazonでベストセラーになっている
確かに織田信長のところには弥助という黒人奴隷がいました。
ポルトガルの宣教師が連れてきたがその他の詳細は明らかになってないにもかかわらず、サムライとして描かれている。(史実に基づいて出版していると記載)海外の人は事実と思い込み購入している模様です。
織田信長が愛した黒人侍 その生涯の謎に挑む1582年、本能寺。織田信長の側近のなかに、特異な要望でひときわ目を引く男がいた。その男こそ、日本史上初とされる黒人侍、弥助だった。信長の切腹後、弥助は危険を顧みず、嫡男の信忠のもとへと走る。彼を駆り立てたのは、自分を信頼し、サムライへと取り立てた信長への忠義心だった・・・。
国内のみならず海外でも注目を集める移植の黒人侍、弥助。その知られざる生い立ちから来日に至る経緯、信長との出会いと寵愛、本能寺後の足取りまで、詳細に踏み込んだ歴史ノンフィクション。
黒人の奴隷がいたということしかわかっていなかったはずなのにどうやって400ページのノンフィクションの本をつくるんだ?
しかも。サムライとかになっているし・・・
日本と海外での反応がまるで違うことが問題になっています。
海外メディアの反応
信長はそれまでアフリカ出身者を目にしたことがなかった。「African Samurai: The True Story of Yasuke, a Legendary Black Warrior in Feudal Japan」の著者、ロックリー・トーマス氏によると、当時の都だった京都の住民と同様、信長は弥助の背丈や体格、肌の色に畏怖の念を抱いたという。
「弥助が(イエズス会の宣教師とともに)京都に到着した際、現地は大騒ぎになった。人々は彼の姿を一目見たい、そばに行きたいと躍起になった」とロックリー氏は語る。調査と執筆に9年を費やした同書は4月に出版された。
CNN
調査と執筆に9年を費やしたって書いてあるけど、創作でしょ。文献が残っていないし、日本人でも研究ができなかったのにどうやって調査するの?
Wikipediaとのズレ
弥助[注釈 1](やすけ、生没年不詳)は、戦国時代の日本に渡来した黒人男性。宣教師の奴隷または従者として戦国大名・織田信長に謁見して気に入られたことで、宣教師から信長に進呈された。信長が死去するまでの15か月間、信長に仕え、その家臣に召し抱えられた。
Wikipedia
トーマス ロック リーがなぜか黒人侍弥助の第一人者になって海外メディアに多数取り上げられている。
アサクリで署名勃発! なぜここまで広まってしまったのか?
黒人の最強侍と聞くと映える、ウケがいいというのが理由らしい。2018年にこの本が出版されて以降2021年にNETFLIXでアニメ化されています。
問題はフィクションであると最初から断ってあればよかったのだが、前途したように
問題はフィクションであると最初から断ってあればよかったのだが、前途したように
ポルトガルの宣教師が連れてきたがその他の詳細は明らかになっていない。にもかかわらず、サムライとして描かれている。(史実に基づいて出版していると記載)海外の人は事実と思い込み購入している模様。
現在、問題視されている理由はフランスのゲーム会社が弥助のゲームを11月に発売するとのことです。
『アサシン クリード シャドウズ』のディレクターが二人の主人公、舞台設定などについて語る
❘ 公開日: 2024年6月11日 05:00
ユービーアイソフト 『アサシン クリード シャドウズ』は、2 人の主人公、多様なゲームプレイ スタイル、異なる地域をまたいで数年にわたる物語、完全な季節サイクル、そしてその間のさまざまなニュアンスを備えた、非常に野心的なプロジェクトです。これは決して小さな仕事ではありません。Ubisoft がどのようにしてこの規模のプロジェクトに取り組み始めたのかを知るために、私はゲームのディレクターである Charles Benoit 氏と面談し、その途方もない努力について理解を深めました。
DEXERTO
これを踏まえて日本のゲーム系Youtuber などがゲームの発売中止を求めて署名活動を行なっている。現在7万人の署名が集まっています。
トーマス ロック リーは2015年ぐらいから英語版のWikipediaのページを自分が発表しようとしている創作の論文の発表や、小説に書いている内容にどんどん書き換えていました。
日本の政治家も動き出す国際問題に発展
そのことが発覚し、英語版の弥助のページが閉鎖されいてしまった。国会議員の濱田聡さんも動き出しています。
事態が国際問題にまで発展した弥助の著者トーマス ロック リーは『ゲームとは関係ない』と言い、SNSのアカウントを閉じて現在は逃亡中とのことです。
そもそもトーマス ロック リーは、日本が好きだから、日本に住んでで日本のことを研究し本を書いたのかもしれない。しかし史実を曲げて出版するのはいかがなものか?
最初からフィクションとしていたらここまで大きな問題にはならなかっただろうに。
国際問題にまで発展してしまい逃亡中の著者はどのような心境でしょうか?新事実がわかったら追記していきたいと思います。
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